ぼく自身の就活の頃を思い出しての話です。
もうだいぶ前の話ですが、ぼくが大学4年生になったとき、周囲の仲間が一転しました。それまでは「バンドやろうぜ。」とか「南極行ってオーロラ見たい。」とか言ってた奴らが『就活』を始めたのですよ。
やれ、面接の練習だ、資料請求だ、企業説明会だの周囲の環境が一変してしまったんですね。それまでは同じ方向をみていた仲間が、それぞれ違う方向を見始める・・・なんか寂しかったですね。
周囲が騒ぎ始めると、自分も就活らしいことをやらないといけない気がして、新宿まで企業説明会に出かけたりしました。推薦するから受けてみないかと大学から言われて本田技研の本社に個人面接を受けたこともありました。
HONDAの本社は立派でした。面接でお茶まで出してくれました。でも「うちで何やりたい?」って聞かれても困ってしまうわけです。
特にクルマが好きってわけでもなかったので、クルマの話で盛り上がるわけもない。
「あなたの長所と短所はなんですか?」って定番の質問に、「短所はスタートが遅く、エンジンが温まるまで時間がかかることです。」なんて、当時F1参戦していたHONDA相手に堂々と答えてた苦い思い出があります・・。
学生時代、就職って嫌だなぁとつくづく思ってました。就職で人生決まってしまうような気がしてたんですね。かといって、そのときは就職しないという選択肢は思いつかず、それなりに倍率の高い会社にシステムエンジニアとして就職しました。
ぶっちゃけ、つまらなかったですねぇ。朝と夜の満員通勤電車。新川崎三井ビルっていうガラス張りのツインタワーの高層ビルがあるのですが、その30階で働いてた時期もあったわけです。仲間と働くのは楽しかったのですが、会社のために働くってのが、自分が歯車だってのがダメでした。
そのあと、職を転々として(金属加工、大工、中国語通訳、クリーニング屋、カフェバーのオーナー、CADオペ、EC担当・・・もう数えきれないほど)やって、フリーランサーの今があるわけです。失敗もたくさんあります。
経験だけは豊富だといえますが、悪く言えばここまで来るのにだいぶ遠回りをしてしまったとも言えます。無駄だったのは、雇われてた経験かな。ハッキリ言ってもっと早くパソコンを使ったフリーランスの仕事を始めれば良かった。自分には無理だと思ってたんですね・・・。
企業に雇われている時間を考えたら、世界一周してきたほうがよっぽど経験も度胸もついていたと思います。
やりたいこと、夢がその先にある就職ならやるべきですが、ぼくみたいに「周りが就職してるから」とか、「とりあえず」みたいなかたちではやらないほうがよいです。
雇われるの嫌だって人は、アイデア出してフリーランスや起業してみるべき。まぁこれが一番大変なんですが、きっかけは色々あります。
釣りが好きなら、こんな人もいる!! ↓↓
「ニートだけどスッポン釣りだけで生計をたててはや半年が過ぎた」
ぼくがフリーランスになって3年目を迎えようとしています。ずばり大学卒業してからというもの、この3年が一番楽しいんですよね。自分の好きなことを仕事に出来るというのはこんなに自由なのか!!どれだけ、これまで社会の常識ってものに捕らわれていたのかっていうのを実感します。もっと早く気付けばよかった。
なにより素晴らしい出会いがたくさんあります。
自分のやりたいことを学生時代に決めれるわけがないのかもしれません。でも、学生の特権を生かして、周りの大人を上手に利用しつつ、選択肢を広めて、自分の好きなことを仕事に出来るように準備しておくと良いですね。たくさんアイデア出して、まずやってみることです。自分に合っていれば、そのなかから仕事として残っていくものです。
自分が好きか嫌いかなんて、やってみないとわからない。すぐに起業はちょっと・・と考えている学生さんも、若いうちにいろんな体験して、失敗もして、30歳になるころには仕事にできる好きなことを見つけて起業してほしいものです。
同じ好きなことでも、雇われてやるのと自分でやるのでは「断然」違いますから。