最近、日本でも肉を食べないベジタリアンさんが少しずつ増えてきましたね。
ただベジタリアンと一言でいっても、次のような種類があるようです。
ベジタリアンの種類
1) ビーガン (Vegan)、ピュア・ベジタリアン (Pure-Vegetarian)
動物の肉(鳥肉・魚肉・その他の魚介類)と卵・乳製品を食べず、また動物製品(皮製品・シルク・ウール・羊毛油・ゼラチンなど)を身につけない。
2) ラクト・ベジタリアン (Lacto-Vegetarian:乳菜食)
乳・乳製品などは食べていい。
3) ラクト・オボ・ベジタリアン (Lacto-Ovo-Vegetarian:乳卵菜食)
牛乳や乳製品のほかに卵も食べていい。欧米をはじめベジタリアンの大半がこのタイプでしょう。
魚を食べていいペスコ・ベジタリアンと鶏肉を食べていいポーヨー・ベジタリアンというのもありますが、これはベジタリアンといっていいのかな・・・?
ぼくはやはり唐揚げも刺身も焼肉も好きなので完全なるベジタリアンにはなれませんが、できるだけ肉を避けて野菜料理を食べるようにしている「なるベジ」ってのを心がけています。
ここ1年ほど肉を避けるようになりましたが、肉を食べるのを減らすと体の調子も精神的にもいいようです。
近年、日本には多くの外国人観光客が訪れてます。日本に来ているベジタリアンの方々は本当大変だと思います。
日本で外食すると肉魚を全く使わない料理というのはまずメニューにはありません。
ざるそばでも、つゆにはカツオ節が使われているので食べれないんですよね。野菜料理でもダシに魚介類や鶏肉が使ってあるとNGな訳です。
事前にお願いすると、ベジタリアン用に工夫してもらえる旅館やレストランもありますが、快く承諾してくれるっていうお店は少ないですね。
菜食主義やベジタリアンの人に対する理解は日本はかなり遅れています。
台湾の素食
その点、台湾は違います。
台湾では、台湾素食(たいわんそしょく、タイワンスーシー)といわれるベジタリアン用の食べ物が充実していて、日常的になっています。
レストランでも屋台でも食堂でも、普通にベジタリアン食があります。聞くところによると焼肉店にもベジタリアン食が用意されているらしい。
本来、素食は台湾の精進料理。それが今は宗教理由だけではなく健康志向などからも台湾ではポピュラーなものになったようです。
実は台湾のベジタリアンは、インドに続いてアジアで2番目に高い比率だそうです。
食堂やレストランでは卍マークがついた看板をよく見かけますが、これは素食のマーク。
高級レストランやホテル、台湾の航空に至るまで、ベジタリアン用が提供されています。
気になるお味ですが、日本人の舌にも美味しいものがかなり多いですよ。(日本人には合わないかなぁというのもありはしますが・・・。)
面白いことにモドキ料理が充実していて、椎茸やお豆腐で作った肉モドキを肉の代わりに代用したりと、料理のバリエーションは豊富。見ただけでは肉と間違えそうなものもあります。
魚やイカの食感はコンニャクやお豆腐を押し固めて乾燥させたもので再現してたり。さすが食の国台湾、とにかく味のバリエーションは豊富です。
先日、素食だけのお惣菜のお店に行ってきました。店内で食べることもお持ち帰りすることもできます。
これら全部、一切肉魚なしの料理です。好きな料理を選び放題。
若い人から年配の方まで幅広い客層で、店内は混雑していました。
例えば、イタリアンのお店でも素食のメニューがあるので、ベジタリアンの人でも困らずお肉を食べる人と一緒に食事ができるんですよ。これってかなりありがたい。
これは素食のパスタ。美味しそうでしょ。
台湾のソウルフードのひとつに麺線(ミィエンシィエン)というものがあります。肉入りのもありますし、素食もあります。
この写真は素食の麺線。超美味しくてクセになる。
これほど、日常化している台湾の素食(精進料理)ですが、日本の精進料理も結構いけてると思うんですよね。
日本では法事の時に食べるのみで日常的には食べないけど、台湾のように日本の精進料理が発展すると日本の食文化はもっと豊かになるんじゃないかと。
そうなるとベジタリアンの外国人観光客にとっては助かりますよね。日本のベジタリアン料理を目当てに来る観光客も増えるかも。
それに現代の肉中心にかたよりがちな日本人の食文化にとってもヘルシーでいいんじゃないでしょうか。